ここ近年、証券会社は利用者がより株取引を楽しめるように沢山のサービスを提供しています。
貸株サービスも最近出始めたサービスです。
名前からして金の匂いが漂ってきそうなサービスですね。
今回はこの株主サービスとは何なのかお話しします。
目次
貸株サービスとは?
貸株対応証券会社
- マネックス証券
- SBI証券
- 楽天証券
貸株サービスとは保有している株を証券会社に貸し出すことで毎月金利を受け取れるサービスです。
名前の通り株式投資のみ対象としたサービスで貸株金利は大体0.1%前後ですが銘柄によっては1%以上の金利もあります。
1%以上の場合はプレミアム金利やボーナス金利などと呼ばれます。
日本株が対象でマネックス証券・SBI証券・楽天証券が対応していますがSBI証券だけは米国株も対応しています。
貸株サービスのデメリット
金利は雑所得扱い
配当金は配当所得として源泉徴収ありにしておけば証券会社が申告を代行してくれるので手間いらずです。
しかしわかずかながらも毎月もらえる金利は雑所得扱いになり確定申告をしないといけない場合があります。
確定申告だと雑所得の分も記入しないといけない事から少し面倒です。
貸し出し中、株主優待・配当金がもらえなくなることがある
貸株中に株主優待や配当の権利確定日を迎えてしまうと株主優待、配当金がもらえなくなります。
その代わりに本来もらえるはずの株主優待、配当金相当額がもらえるのですがすべてその相当額はすべて雑所得扱いになります。
まだ自分はそうなった経験はないのですが恐らく相当額と言っても元が取れない位の金額しかもらえないでしょうね。
その為、権利月になったら貸出をキャンセルする事をお勧めします。
また証券会社によっては貸出ながらも株主優待や配当金を受け取る指定方法があります。
基本的には権利月になったら貸出をキャンセルして、権利日を過ぎたら再度貸し出しサービスを利用する作業を都度行う感じですね。
NISAでは利用不可
貸株サービスはNISAでは利用はできません。
ここで「現行NISAで株を買って貸株サービスを使えば非課税で金利が受け取れるんじゃないか?」と美味しい事を考えてしまいますがそんなうまい話にはさせてくれませんでした。
あくまで課税口座限定のサービスになります。
証券会社がつぶれると貸した株が返ってこなくなる
通常は、証券会社が倒産しても、投資家が預けている株式は証券会社の財産とは別に管理されていおり(分別管理)、投資者保護基金が1,000万円まで補償してくれます。
しかし貸株中に証券会社が万が一倒産した場合、その株は返却されません。
一見恐ろしいデメリットに見えますがよほどまともな証券会社であればその可能性はかなり低いでしょう。
貸株サービスのメリット
金利は銘柄ごとに異なる
貸株金利は大体の銘柄が年0.1%なのですが証券会社によって異なりますし金利が0.1%以上の銘柄もあります。
中には5%以上10%以上金利がもらえる銘柄もありますがそういう銘柄に限って時価総額が低く下落し続けている銘柄ばかりなので貸株目当てで買うのは危険ですね。
各証券会社ではどの銘柄がどの位金利があるのか調べられますのでチェックしてみると良いでしょう。
手数料無料で利用可能
貸株サービスは申し込みをしないといけないのですが面倒な手続きはなく手数料もかかりません。
もちろん銘柄事に手数料が発生する事もないので安心して利用ができます。
こういうサービスだからこそ手数料がかかりそうと裏があるんじゃないかと警戒するんですけどね。
いつでも貸株キャンセルが可能
貸し出したらしばらくはキャンセルできなさそうに思えますがやめたい時はいつでもキャンセル可能です。
実はこの後、説明するのですが貸株にもデメリットがあるのでキャンセルができるのがありがたいと感じます。
スポンサーリンク
貸株サービスは利用すべき?
利用すべきかの基準
- 金利が年1%以上なら利用すべき
貸株サービスでも雑所得になったり、利用中に優待や配当金が受け取れなくなるデメリットがある中で「貸株サービスを利用しない方が良いのでは?」と言う疑問視もあります。
自分としてはそのデメリットを補えるぐらい高い金利が入るなら貸株サービスを利用するのはありだと思っています。
その基準としては金利1%以上ですね。
それ以下の金利だと貸株サービスは利用したくないです。
やっぱ配当金・株主優待の権利日が近づくにつれて貸株を止めて、権利日を過ぎたら再び貸株を利用する手順をそのたびに行わなきゃいけない手間がありますからね。
更に貸株を止め忘れて権利日を過ぎたら配当金・優待がもらえなくなるリスクもあります。
そういったリスクを踏んでもカバーできる位の金利はほしいものです。
最後に
雑所得扱いになったり利用タイミングを誤ると優待・配当金が受け取れなくなる等、デメリットが気になる所ですがそれでも毎月少しずつお金が入ってくる貸株サービスは十分魅力的です。
特に貸株できる銘柄数の上限はありませんので配当金や株主優待が無い銘柄なんか利用してみるとお得そうですね。
時価総額の高く、貸株金利の高い銘柄を選ぶことがポイントになってくるでしょう。